イベントカメラは人間の網膜のように、受光した光の対数強度に変化があったときに非同期でイベント信号を出力します。イベントカメラの画素は、光の対数強度に応答する受光回路、差分回路、コンパレータから構成され、高いダイナミックレンジを持ちます。イベントが発生した時だけデータを処理することで、冗長なデータ処理を削減し高速低電力にデータを処理できる、ニューロモルフィック回路システムの研究を行っています。従来のフレームベースのカメラでは、フレーム間に移動した点はぶれた画像となります(motion blur)。一方、本研究ではイベントデータを迅速に処理することでmotion blurを無くし、自動運転車、ドローンなどの移動体が正確に周囲の環境や物体を認識し、高速かつ安全・安心に動作することを目指しています。